【#英文法】冠詞の使い方 'the'【カズオイシグロさんの平和メッセージから学ぶ】
はじめに
今回は英語の冠詞 'the'についてです。
a/an, theって基本中の基本とは思いますが、結構長い間英語を学ばれている方でも意外と抜けていたり、使い方があやふやだったりしませんか?
私も実はあまり考えずに使ってたりもしてたのですが、今回長い休みもあるので新ためて冠詞について復習してみることにしました。
冠詞の使い方をマスターするとグンとナチュラルな英語を話せるのではないかと思っています。
また、長崎市の被爆75周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典で今回コロナの影響で来日出来なかった様々な方々より平和のメッセージが届いているということを知り、冠詞×平和のメッセージという観点で読み解いていきたいと思います。
目次
- 冠詞 'the'の使い方とは
- 平和の思いのメッセージ(カズオイシグロさん他)より学ぶ
- 関連単語集(平和の思いのメッセージより)
- 最後に
冠詞'the'の使い方とは
theのイメージは「1つに(複数形の名詞を従えるときには1グループに)決まる」
↑ かなり分かりやすくイメージもふまえて説明してくれているので、非常におすすめの英文法の本です。ベストセラー!
では、'the'のイメージが分かったところで、具体的な例をみていきましょう!
'the' の使い方
- なにか特定の「1つ」のものを指す時
(例) I cleaned the car yesterday. (私の車、という特定のもの)
Do you have a car? (一般的な車を指す、どの車という特定のものを指していない) - 今いるシチュエーションで、「1つ」しかない時(=そこにいる人全員、あぁ、あれね、と1つのものが分かる)
(例) the light, the floor, the doorなど。 Can you turn off the light? - 「1つ」しかないもの(=そこにいる人全員、あぁ、あれね、と1つのものが分かる)
(例1) the longest river in Europe, the equator, ←両方とも一つだけしかない
(例2)the sky, the sun, the earth ←共通の一つだけしかない - 全員想像する「1つ」の共通したイメージ・アイデア
(例) go to the cinema, go to the theatre, the British gentleman - 動物や、機械、楽器といったある一定のカテゴリにtheをつける
(例) the giraffe, the bicycle, the piano - 'the'+形 で形容詞の表す人々のグループ全体を指す
(例) the rich, the poor - 'the +〇〇人 でその国の人々のグループ全体を指す
(例) the Japanese - 海や川の名前
(例)the Atlantic Ocean, the Red Sea
平和の思いのメッセージより学ぶ
今年はコロナのため、長崎市の被爆75周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典では、来日出来なかった世界中の方々より平和の思いのメッセージがよせられています。
一人ひとり原文と日本語訳で掲載されているので非常に分かりやすく、またなるべく原文のまま意味を理解したいと思いから全員分のレターを読みました。
それぞれ思い思いの平和への意思表明をしていて、感動しましたし、同じ場面で色んな人が書いている英語がそれぞれ違ってそれぞれ良かったのがとても心に残ったので今回紹介してみようと思いました。
カズオ・イシグロさんのメッセージ
- the anniversary と an anniversary
1行目のthe anniversaryは、まさに今年の記念式典の日、共通認識のtheで書かれていますが、4行目のan anniversaryは今後何年先もあるanniversaryの一つだ、という事で限定のtheではなくanが使用されています。 「恐怖や悲しみだけでなく、勝利と希望の記念日」が今後も何年も続いていく、その中の一つ(特定していない, an)という事でイシグロさんの未来への願い(いいすぎ?)が感じ取れました。 - a teenager と a long peaceful life
彼のお母様の事がここで書かれていますが、aは、たくさんteenagerがいる中の、たくさん長生きする人がいる中の一人、という事で書かれています。 - the importance of the international corporation and understanding, the huge dangers, と the supreme value of human life
最後の数行は何度もthe が出てきます。ここでは名詞を強調するtheを用い、「まさに」これ、という事を強調していますね。 - inflict on ~ :(苦痛・負担などを)与える・負わせる
- Let us not forget, Let us not forget, Let us remember
最後の5行ですが、3段階で畳みかけてきている強いメッセージのしめ方です。とても印象深くて心に残る部分でした。
カズオ・イシグロさんについて
長崎県出身の日系イギリス人の小説家の方です。(Wikipedia)
Never Let me Go(『わたしを離さないで』)やThe Remains of the Day(『日の名残り』)等が代表作です。
日本をルーツとしながらもイギリスで育つ(両親は日本人)という中で彼のアイデンティティの話が非常に興味深いと思っています。彼自身も言っていますが、イギリスで育つ際も日本人の目を通して英国の社会をみてきた、それが作家としての視点に大きく寄与しているのだと思います。
ノーベル文学賞受賞作品『わたしを離さないで』
オリジナル(英語)版 Never Let Me Go
関連単語集(平和の思いのメッセージより)
さて、カズオ・イシグロさんのメッセージの他にも、長崎市と姉妹都市である都市の市長さんなどからも平和のメッセージがよせられています。
その中でも、今後覚えておきたい単語をそのメッセージの中からピックアップしてみました。
動詞
- inflict on ~ : (苦痛・負担などを) 与える・負わせる
- uphold:守る・支持する
- ratify:批准する・承認する
- esteem:高く評価する・尊重する
- triumph:勝利
- troubled times:混沌とした時代
- commemoration:記念式典・記念碑
- devastation:荒廃・惨状
- under scrutiny:監視されて、見直されて (scrutiny: 精査・監視)
- resolution:決意
- serenity:平静
- remedy:治療薬・救済策
- beacon:灯台・のろし・導き手・案内役
- abolition:全廃・廃絶
- supreme:至上の・最高の
- perceptible:はっきり分る・目に見える
- indispensible:不可欠な・絶対に必要な
- senseless:無意味な
- unfathomable:深さが測れない・深遠な
- It is high time that~:まさに~する時だ
-
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最後に
久々の英語関連の記事、いかがでしたでしょうか?
私も英文法は人に教えれるほど完璧ではなく、分からないことがあれば手持ちの文法書で調べたりするレベルです。
今後もブログ記事を通して、復習記事を書く事で、意外と覚えていなかったり知らなかったような穴を共有していければなと思います。
私の持っている文法書は最初にも書きましたが、『一億人の英文法』という本です。
かなり分かりやすく説明されており、おすすめです。
もう1冊はCambridge University Pressの'English Grammar in Use'です。これも文法初心者さんにおすすめということで一時期Twitterでバズった時に買いました(笑)
下にリンクを張っておきますのでぜひ見てみてください。